豊川稲荷の狐がアヌビス神だとすると、
冥界の神アヌビスは死者の魂に関わり、
ダキニ天の死者の魂を食らう伝承に
被る部分が出てきます。
エジプト神話のアヌビス神の神格は
ギリシャ神話のハーデスとそれと
部分的に被っていますが、
日本神話では冥界の神・月夜見として
集合した神格とされたのでしょうか。
月夜命神は月神の雰囲気がありますが、
ハーデスは月だけでなく冥王星のような
冥界の王の雰囲気も持ち合わせますね。
アヌビス神はセトによりバラバラにされた
オシリス神の体の破片を集めてミイラとし、
イシスが復活させる伝承が存在しますが、
アレクサンダー大王が探し求めた
断片的に散逸した古代の叡知の統合と、
稲荷の存在がリンクしてきます。
アレクサンダー大王が力を入れたのは、
大図書館を建立してネットワークで結び、
知の研鑽をさせた事でした。
この大図書館の本は焚書にあいますが、
秦でも同様に焚書が行われています。
後醍醐天皇は伏見稲荷を信仰して
東三河の稲荷信仰を復興したなら、
アレクサンダー大王が東征して
古代文明の復興を目論んだのと同様、
壬申の乱で失われた古代ヤマトを
復元させる意図があったのでしょうか。
とすると南北朝対立においても、
室町サイドが同様に焚書を行い、
優れた叡智が抹消された可能性は
相応にあると考えられるでしょう。