東大寺の森本公誠長老は、
トウルファン出土のウイグル文書に、
漢文仏典をウイグル文字で
音写したものが相当数あり、
その中に東大寺のお水取りで
読み上げられるのと同じ漢文が
存在する事を発見したそうです。
二月堂本尊光背に線刻された
千手観音と周囲の坐仏の調査から、
べゼクリク石窟の千手観音信仰と
本質的な部分を共有しているとも
考えられているようです。
ソグド人がウイグルにマニ教を
伝播したとされていますが、
ソグド人はシルクロードの民で、
唐とも密接に関わっていました。
聖徳太子と縁の深い寺院とされる
法隆寺や四天王寺等で演じられた
蘇幕遮(そまくしゃ)は、
サマルカンドの民族芸能に源流を持つ
溌寒胡戯(はつかんこぎ)と関係し、
ソグド人が唐に持ち込んだとされます。
ソグド人の宗教は景教・マニ教・
ゾロアスター教の三つの一神教で、
武即天が中国で保護していましたが、
日本の朝廷と武則天との関係は、
本に詳しく書いておきました。
古事記と旧約聖書とは
同じ系譜で構成されれおり、
誰が誰を生むという記述が、
古事記の神々と重なります。
東大寺を中心として日本全国に
仏教を広めたとされるのは、
この国の仏教を一神教化する
目的であったのかも知れません。