古代農業と女性の関係を示すのは、
ギリシャのテスモポリア祭が
良い事例として挙げられます。
ギリシャ以外にも広まった、
数日から十日間ほどかけた
盛大な祭とされているので、
多くの心を掴んだのでしょう。
これは男禁制の祭である上に
非市民や未婚の女性が参加せず、
男連中が聞いたらガクブルの
女子会トークが行われたのか、
内容は秘密とされています。
この祭はギリシャの穀物神である
デメテルとその娘ペルセポネーに
捧げられた儀式とされており、
農耕に関わる祭が盛大に行われた
古代の姿を思い起こす事が出来ます。
現代では苦役ともされる農耕は、
神々と共に豊穣を喜び会う
牧歌的な儀礼だったのでしょう。
かの徐福がヘレニズムを持ち込み、
花祭がデメテル神話と関係する事は
岩戸開きの本に書いておきましたが、
農耕祭祀も持ち込まれていたと
見るべきであると思われます。
日本人が祭好きな民族であると
認識されてはいるのですが、
断絶させられた古代の祭は
相応の数にのぼるのでしょう。