現代日本では肉を安く買えますが、
その影で熱帯雨林などが切り開かれ、
トウモロコシや小麦を大量生産して
飼料にしている事を考えると、
未来を食い荒らすのと同じです。
食料危機対策の昆虫食も、
餌を与えて育成するなら、
意味があるかは分かりません。
一部の多国籍アグリビジネが
農業を独占し金儲けをする
歪なシステムに乗った贅沢は、
このシステムを維持するのに
加担する事にもなかねません。
本来自然の一部である人間は、
その地域で採れた旬の食べ物で
生活した方が良いのですが、
他から購入して贅沢をする事で、
様々な問題を噴出させています。
個人的に一番の贅沢だと思うのは
その地域の自然が育んだ旬の物を
採れたてで料理して食べる事で、
肉体だけでなく魂までも、
喜こぶ感じを得る事が出来ます。
自分の住んでいる土地に対して
感謝をするのは昔は普通の事で、
神社の祭などの文化の崩壊が
農業問題とリンクします。
田舎に移住すると人間関係で
大変な目に会う事がありますが、
田舎でも祭祀が残されていれば、
祭に参加する事で友好な関係を
作る事にも寄与しそうですね。
田舎でも農耕祭祀が途絶え
工業的な農業になっていては、
地域みんなで喜ぶ事などは
難しい話にはなるでしょう。
花祭が日本各地で行われていた
痕跡が存在してはいますが、
昔は地域で子供達に舞を教え、
鬼神が地霊に呪術を行い、
収穫を皆で喜びあったなら、
花祭復興の意義は深そうです。
自然を支配し贅沢をする思想で
運営されてきた文明の上に乗って
美味い汁を吸えているからと言って、
対処出来る内にやる事をしないと、
死ぬより苦しい目に遇いかねません。
伊勢外宮の神が花祭の鬼神である事は、
ええじゃないかの本に書きましたが、
豊受大神とも呼ばれているので、
豊かな恵みを与える神として認識され、
農耕で重視されて来たのでしょう。
豊芦原の瑞穂の国と呼ばれたなら、
農耕祭祀がどれだけ重視されたか
推察するのは容易い事ですね。
この国の食料問題に対応するなら、
花祭の復興も視野に入れた上で、
議論する必要があると考えています。