家庭菜園を始めてみると、
若干の懐かしい感じを
受ける事がありますね。
かつて世界の殆どの地域では、
自然に近い農村に住んで、
衣食住や道具などを自作し、
交換して生活していました。
山や川、畑などの生活に必要な
集団で管理し利用する資源は、
昔の日本では入会地と呼ばれ、
英語ではコモンズと呼ばれます。
自然を利用するにあたり、
生活の基盤を護るための
様々なルールが決められ、
子々孫々まで維持出来るよう
手入れ等がなされました。
これが産業革命が広まる事で
都市部の工場や商店で働き始め、
自分で使わない商品を生産して
売った金で購入する流れが
主流になっていきました。
コモンズを維持する知恵は消え、
有事に物流が止まってしまえば
自分では何一つ出来ない人を
大量に生産する社会システムは、
見直しが必要な時期ですね。
現代で言う常識(コモンセンス)は
同調圧力程度の内容でしかなく、
コモンズの維持は既得権維持に代わり
自然との共生はどこにもありません。
人間界だけで完結しているようで、
奴隷から金で搾取するシステムが
ここ二百年で形成されましたが、
自然に関わる意義を取り戻す事は、
身近な所からでも可能な話です。
勝ち組にいるから都合が良いと
問題を見ないようにしていれば
足元から崩壊しそうな状況ですが、
土や草花と対話する牧歌的世界は
人類が長く継承してきた物なので、
案外と簡単に取り戻せそうです