米糠の不足

仕事前に米糠をもらいに
精米所に寄ったのですが、
えげつない程の綺麗さで
持っていかれた後でした。

少しだけもらって来ようと
小さな袋を持っていったのに
それすら無いレベルなので、
気合いの痕跡が見えますね。

最近は自家栽培関係の情報が
拡散されて来た事もあって、
米糠を使う人が増えたのか、
タダだからとエグい状況に
なって来ている感じがします。

農業に使う場合は一定量を
確保する必要がありますが、
家庭で洗剤に使う場合等は、
少量で十分な話ですね。

前に米を入れる袋の中を
一杯にする位の米糠を
貰った事がありますが、
米糠にも鮮度があります。

古くなった糠を洗剤に使うと
油っぽくなり汚れが取れず、
大量の米糠の中に虫が入り
結局捨てる羽目になると、
非常に勿体ない話です。

タダで貰えるからと言って
独り占めにしようとしても、
腐らすせては無意味なので、
シェアした方が良い物を
荒らしてはいけませんね。

このブログでも低く扱われ
捨てられて来た存在の中に
凄い物がある話はしており、
関心が集まるのは良いですが、
節度の無い対応は頂けません。

神主さんの書いた本を読んでも、
神社の様な公共サービスへの
タダ乗りに関する話をしており、
神に口先で礼儀を語っていても、
実行が真逆では問題があります。

密教系だと信仰と言っても、
弟子入りして修行させてもらう
本人の姿勢が問われる話となり、
都合良く利用出来ないか程度の
軽い関わりではありませんね。

聖地の保護をどうするかで、
私が新興宗教を立ち上げて
保護活動をすると怪しいので、
正式な所で修行ができないか
打診してみた事があります。

京都の吉田神社に行った時に、
吉田神道の修行が出来ないかを
打診してみた事がありますが、
現代ではやっていないとの事で、
時代の変化を感じさせます。

江戸時代には神主が吉田神道を
学んでいた話を聞くのですが、
吉田家の話を読んでみると、
神々と上手く交渉をしています。

御祭神に正一位を授けた上で、
格の高い神なのだから民の要求を
聞いた方が良いのではないかと、
ネゴシエーターとしての仕事を
行っていた事が分かります。

明治に神仏分離が行われた事で
神仏との関わり方が不明瞭となり、
以前の情報が消えてしまった事で、
思考の前提が狭くなっています。

古代では政祭一致だったのですが、
ここでの基礎知識が無いために、
イメージのみで語られています。

儒教経典の『春秋左氏伝』には
祭祀に関する議論が載せられ、
神に対してどう関わって来たか
考察する術を与えてくれます。

これが現代人のイメージと
違った内容であった場合は、
古代の政祭を間違った形で
認識している事になりますが、
完全にその通りの状況です。

江戸では儒教が教育されており、
この経典もカリキュラムの中に
入っていた事を考えるのなら、
近年に至るまでの祭祀の概念が
明治以降に大幅に変更された事が
認識されていない事になります。

『春秋左氏伝』では何が正しいと
強要する内容は記されておらず、
ビジネスのケーススタディーの様に
考えさせる内容となっています。

賢者は歴史から学ぶと言われ、
この書を読むとその意味が
分かる部分もあると思います。

江戸までは基礎知識として
据えられていた経典なので、
一度は目を通してみないと、
教養としてもNGでしょう。

分かった上でどう関わるかを
自分の責任で考えないなら、
先方に対しても失礼な話です。

タダで公共サービスを受けて
義務を誤魔化す様な姿勢では
先方の覚えも悪くなるので、
神社に行っても開運どころの
話ではなくなるかも知れません。

自然界は無償で様々なものを
提供してくれてはいますが、
家でも子供は無償で養育され、
成長したら逆に養育します。

儒教でも天地に参するとし、
魂を磨き上げる事によって
天神地祁（天地の神々）と
輝ける世を共に創る道が
提示されていますね。

これから見ると近代文明は、
幼児性の抜けない我が儘で
無責任な考えに立脚した、
段階の低い物なのでしょう

良い大人がフリーライドでは
流石に恥知らずと言う物で、
自然に対しても失礼です。

米糠の活用を奨励したので、
問題が起こっているなら
多少の責任が出て来るので
敢えて記事にしましたが、
注意して頂きたい所ですね。