花祭の舞と武術

豊橋の飽海神戸神明社は鬼祭で有名ですが、
天狗と戦い負けて逃げる悪者の鬼は
脛を後ろに跳ね上げて進みます。

花祭の舞でも脛を後ろに跳ね上げますが、
こちらの方が遥かにバリエーションが豊富で
多彩な動きをしています。

2019 榊鬼

鬼道を行っていた先住民族と戦い
土地を奪い取った記念に鬼祭を残し、
花祭で特徴的な足の動きだけ真似たのでしょう。

花祭の研究をしている時に、
御幸神社の花習いに参加させて頂きましたが、
この舞の構成が武術の型になっていると感じました。

段階的に体の動きを習得させる構成で、
二人で向かい合い前後する動きは
剣で斬ってくるのを捌く型を直結します。

大入系の花祭は花山天皇の奥三河入りと
関係があると言われれていますが、
天皇に村を作れるだけの人数が随伴した時、
天皇警護のために武術を習得していた者達が、
舞の型で修行させ継承させてきたのでしょうか。

古の日本人の体の使い方を学習できる
非常に素晴らしい伝統芸が残っているのに
現状消滅の憂き目にあっています。

家庭科と学校が離反している現代と違い、
地域全体で子供を育てて友好な関係を培う祭は
もっと価値が認識されるべきです。

学校での教授等にも価値はありますが、
武術関係者も真剣に舞の習得に取り組むので
伝統文化をいい加減な気持ちで扱わないでしょう。

花祭会館に以前の優れた舞の映像資料が
保存されていると言う事ですが、
武術家が分析すれば深い価値が見いだせるでしょう。
武道愛好家の方は花祭の舞を学んでみれば
高い価値が得られるでしょう。

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