エコの語源

経済の語源は古代中国の「経世済民」から来ていますが、
エコノミーの語源は何でしょうか。

ギリシア語で「家」「部族」のことを
オイコス(ὁ οἶκος / oikos / )と言いい、
家の財産を管理する人をオイコノモス(ὁ οἰκονόμος )、
その活動の知識技術をオイコノミア(ἡ οἰκονομία )と言い、
英語でoiko-がeco-と変化しエコノミーと呼ばれたとされます。

古代ギリシャでも国を家と見ており、
古代中国で国家と言うのと同様に、
家計簿をつけて管理するのと同様の行為が
エコノミーの語源となっているようです。

企業でもオープンブックマネジメントと言って
従業員に財務諸表を理解させて
当事者意識を持たせる手法がありますが、
地方行政でも必要ですね。

エコが頭につく英単語にはエコロジーがあり、
これも同様にoiko-が語源とされています。

生態系(ecosystem)のシステムは”一緒に成立する”、
これにeco-がつき生活に一緒に成立しているものとなり、
エコロジー(ecology)の語尾 -λογια / -logia は
説明・学問なので生態系や環境の学問になります。

家と国の本質が同じとする思想は
儒教の入門書「大学」にありますが、
日本でも大家族主義を唱える企業もあり、
家が様々な基礎にあるようです。

環境問題と経済問題の根本が家にリンクし、
家計のやりくりや人間関係などが
国や地域環境にも通じているので、
身近なところから道理に精通し、
これらに波及させていくと良いのでしょう。
身近なところから始め深淵なところに及ぼすのを
儒教では近思と呼んでいます。

高度経済成長期やバブルの頃から
自然の恵みや金銭換算できないものに対し
身勝手な態度をとってきたのではないでしょうか。

儒教では天を父とし地を母とします。
親がいなくなってから大切さに気付くように、
金にならないからと自然や伝統を破壊しつくしてから
大切さに気付いても後の祭です。
自然との関係も人間関係に通じていますね。

環境問題は家庭や経済との関係を見ずに
語られる事が多いのですが、
古代では共通のものとされたのならば、
失われた古代の在り方を研究すれば
現代にはない着想が得られるでしょう。

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