ミトラとノストラダムス

1990年代、ノストラダムスの予言が騒がれました。
ヨハネ黙示録も終末預言として知られており、
日本では聖徳太子の『未来記』が有名ですね。

日本書紀では天武天皇の后の記述で終わっていますが、
古事記は聖徳太子が摂政を勤めたとされている
三十三代・推古天皇で終わっているのも意味深です。

終末預言のベースとなっているとされる文献は、
ゾロアスター教の黙示録神話『バフマン・ヤシュト』です。

預言者ザラトシュトラの死後千年で教えは衰え、
邪悪な者たちの支配する時代が千年続き、
アフラ=マズダーはミトラに率いられた天使団を送り込み、
司祭ペショタヌと50人の勇士を導かせて悪と戦わせ、
やがてザラトシュトラと息子フシェダルが現れ、
ミトラに譲られ千年王国をひらくとします。

イエスキリストとミトラの関係がここに見えますが、
死と復活のモチーフも太陽神ミトラに見る事が出来ます。

予言が嘘だったのか、裏で動いて阻止したのか、
間違った解釈で大騒ぎしただけだったのか、
諸説ある中で正解を知る術はありませんが、
結局は騒がれた事は起こってはいませんね。

終末預言はゾロアスター教に根拠があり、
アレクサンダー大王はこれを断絶しています。

大王は自らをミトラになぞらえているように
ミトラにはマイナスのイメージを持っておらず、
ペルシャでゾロアスター教に取り込まれたミトラと
別の存在としていた事は確かでしょう。

大王は侵略した国にも信仰を強要せず、
様々な神が集合されていきました。
弾圧はゾロアスター教のみなされたと言いますが、
他の神を信仰すれば死に処せられるユダヤ教徒が
アレクサンドリアで重用されたと言うのは、
真実なのか疑問符がつきます。

ユダヤ教がペルシャでゾロアスター教と集合し、
現在の一神教的な体裁を持つに至ったのであれば、
ユダヤ教も弾圧対象とはならなかったのでしょうか。

現代ではゾロアスター教の勢力は
世界に影響を与える程はないですが、
ゾロアスター教と集合したユダヤ教や
その流れを汲んだキリスト教は、
世界情勢に多大な影響力を保持しています。

アレクサンダー大王の時代の問題が、
現代に至るまで地球文明の深層に
影響を及ぼし続けているのであれば、
大王は危険性を認識していたのでしょうか。

大王の東征の最終的な結実が日本にある事を
やっと本に書き終える事が出来ましたが、
秦の兵馬桶にギリシャ彫刻の影響があり、
古事記がギリシャ神話に似ているのも、
様々なデータがそれを物語っています。

終末預言は実際に起こらなくても、
環境問題や人口増加、食料問題など、
後の世代にツケを残しかねない問題は
山積みとなっている状況下では、
何度も再燃しかねない課題です。

自給率が低いのに飽食に走った日本は、
食料危機のリスクが高まっています。

極端に騒ぐのも全く無視するのも、
問題に取り組んでいないのが同じであれば、
これをどう扱えば良いのでしょうか。

二千数百年も前から継続してきた問題が
現代にまで影響を及ぼし続けていますが、
二柱のミトラは二つの岩戸開き神話と重なります。

日本はこの二つの岩戸開き神話を保持し、
この問題の根幹と関わる歴史があるようです。
片方はイエス・キリストの死と復活に繋がりますが、
もう片方は既存の説からは想像しえないものでしょう。

やっと岩戸開き神話の本を書き上げましたが、
既存の説とは全く違った内容になったので、
読んだらイメージが全く変わると思います。

西洋文明一極化の時代が終わろうとする現在、
溜まった膿を出し尽くす時期が終わった後に、
日本の歴史的価値が再認識される日が来ると
個人的に予想しているのですが、
大予言と違い当たって欲しい予想です。

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