聖武天皇は東大寺大仏建立に際し、
伊勢の神宮に行基と橘諸兄を遣わせ、
祈願させたと伝えられます。
ここでも行基と諸兄の関係が
深い事が見えて来ますが、
行基は伊勢についての秘説を
修験道の立場から記した本を
編纂した事は記事にしましたね。
日本の二大宗廟は伊勢の神宮と
宇佐八幡宮とされていますが、
宇佐が遠いので勧請されたのが
石清水八幡宮とされています。
この頃は宇佐にまで出向いて
神託を伺う事が行われており、
道鏡についての御神託で
色々とあった事は有名です。
八幡神の助力で東大寺大仏の
建立が成功したとされた事から
東大寺上院に八幡宮が建てられ、
双方が関わった事が分かります。
行基と言えば内宮より外宮側で、
外宮の伊勢神道の教義の根幹に
行基が関わっているのですが、
まだこの頃は外宮の方が格下で、
内宮でも一般の祈願は不可でした。
行基の活動が伊勢神道に繋がり、
外宮が内宮と同格になった事は、
『ええじゃないか』に書きました。
行基と諸兄が伊勢に行った話には、
隠された領域が存在していても
不思議は無さそうですね。