プランテーション

ヨーロッパ各国により20世紀前半まで
アフリカ大陸や他の大陸の国々に対して
植民地政策が行われて来ました。

アメリカでは年貢と家族の食のために
農業を行う事が出来ていたのに、
火炙りや剣で殺した約束を反故にして
土地を奪って強制労働を課す事で、
プランテーションが導入されます。

プランテーションにより大規模農園で
綿花・茶・カカオなどの商品作物が
集中的に栽培される事となった弊害が、
現代にまで尾をひいています。

チャドでは綿花、ガーナではカカオ、
タンザニアではサイザル麻、
ブルンディとルワンダではお茶、
ジャマイカとマルティニークでは
サトウキビに偏る生産が始まります。

海外に搾取される商品生産のために
自分達で食べる分を生産せずに
他から食料を買う事が強要されます。

1960年代に植民地が独立を果たしても、
新植民地化政策などが行われ、
深刻な影響を及ぼし続けています。

独立したように見えて有力者達が
旧宗主国に飼い慣らされた中で
一定の力を行使する形態は残り、
世界的な歪みは継続しています。

農業をしていても食料を買えない
問題に必要なのは科学技術でなく、
構造的問題に対するアプローチです。

この生産物を世界に輸送するために
大量の石油が使われるのを無視して
環境破壊等を叫んでも無意味で、
白人至上主義が大きな影響を
及ぼし続けている状況にあります。

現代日本で購入する物の中には、
このシステムの上にある物が多く、
この様なシステムの上での贅沢に、
どれ程の意味があるのでしょうか。

ウクライナ問題などで白人一強文明に
綻びが出てきている感はありますが、
今まで勝ち組に乗って贅沢をした分、
歪みが出て来た時は大変でしょう。

日本もプランテーションの利益を
享受してきた側ではありますが、
余裕のある内に出来る限り自給し、
問題のあるシステムへの依存度を
可能な限り低くしていく事は、
重要な課題となるのでしょう。

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