宝亀三年(772)に第一五回渤海使の
舂万福が持参した渤海国王の国書には、
天孫高麗王大欽茂と記してあります。
高句麗・百済・日本の三国は
天孫降臨神話を持っており、
新羅には存在してはいませんが、
信仰の系統の違う勢力にあったと
見る事は十分に可能でしょう。
新羅からはギリシャ・ローマの
出土品が発見されていますが、
修験道の役小角も新羅と関係し、
共通の信仰を保持していたなら、
ヘレニズム系の信仰に対する
一神教の対立があったのでしょう。
シルクロードの交易で活躍した
ソグド人も一神教信仰ですね。
アレクサンダー大王は一神教を除き
全ての宗教を保護しましたが、
ローマでもキリスト教徒は排他的で、
他の神像を破壊するなどの問題行為で
弾圧対象とされたと伝えられます。
朝鮮半島は大乗仏教信仰とされますが、
これも一神教の影響を多分に受けており、
当時のアジア情勢は地政学や経済以外の
信仰勢力の視点からの分析も、
重要な気付き与えてくれそうです。