ダルマ王は後代に編纂された
仏教年代記で仏教を弾圧した
王として記されていますが、
この類いの記述への疑問は
以前からなされています。
中国側の史書には飲酒と狩猟を好む
残忍な君主と記されてはいるものの、
仏教への理解が深い人物とする
物証も残されてはいるようです。
13世紀末にプトゥンが作成した
仏教書の目録の中には、
ダルマ王が中観を語った著作を
確認する事が出きるようです。
敦煌文献にはダルマ王の
長寿を願う祈祷文が収められ、
仏教国であった吐蕃の王が、
なぜ仏教弾圧をしたのでしょう。
現代日本の仏教を見るだけでも
一括りに出来ない状況にあり、
宗教の皮を被り裏で不正を行う
犯罪者集団を取り締まるなら、
弾圧と呼ぶには不当です。
オウム真理教を取り締まろうと
動こうとした政治家がいたら
暗殺のリスクが高いのと同様、
取り締まりも命懸けでしょう。
ダルマ王が弾圧したのが
仏教の皮を被った邪教なら、
ダルマ王の暗殺の裏にも、
危険な臭いが漂います。