奥三河に行って色々と話していると、
ハクサンの用語が結構出て来ます。
細かい事を言うようで申し訳なく
嫌われ兼ねない話になりますが、
シラヤマとハクサンは別系統です。
柳田国雄氏の研究によると、
シラヤマは被差別での信仰が
多く見られるとされており、
ハクサンは役小角と同期の
泰澄により開山された事が、
伝承として残されています。
この時代は古代世界最大の
壬申の乱が終わった段階で、
古事記・日本書紀の編纂で
歴史が一本化された頃です。
そもそも新羅をシラギとは読まず
シンラ等と読むのが順当ですが、
日本書紀で新羅にシラギのルビを
振った事からこう呼ばれています。
新羅はシラやシルラが本来の
呼び名とされているのですが、
日本書紀は徹底的に新羅憎しで、
新羅の蔑称とされるシラギを、
通称とさせる事に成功しています。
となるとシラヤマは新羅との
関係があっても不思議はなく、
役小角は新羅と関係があり、
修験と似た花郎(ファラン)が
活躍していた事も知られます。
白山菊理姫はハクサンではなく
シラヤマキクリヒメなので、
先住民族系の神である可能性が
相応にあるものと考えています。
シラヤマは邪馬台国等に通じ、
ハクサンと別系統なのであれば、
用語の使い分けが必要ですね。
文化財保護が目的で研究を
始めた事にも関わりますが、
歴史は出来うる限り検討可能な
基礎データの積み上げこそが、
重要であろうと考えています。
某筋から聞いた類いの話は
裏が取れない物が多いので、
信じるか否かの話になると
公的に使えない事になり、
出来る限り使っていません。
この類いの話の問題点は、
特殊な事を知っていると言う
優越感等に関わって来るので、
心理的に漬け込む目的でも、
用いられる事が挙げられます。
大物ほど特殊な話に関わっても、
特殊性の自己アピールをせずに
生き様で勝負するケースが多く、
基礎力の高さが不足していると、
振り回されるリスクがあります。
少しかじってイキっていると、
中学の時の日記を読み返して
悶絶するような痛々しさを
後になって感じかねませんが、
セルフSMプレイでないなら、
遠慮したい話ではありますね。
こう言うのは学校の歴史が
つまらなかった事にも原因が
存在していると思いますが、
本来の歴史は面白い物です。
分からない事は誤魔化さず
調べていく事によって、
様々な発見が出来るのは、
この私が証明しています。
地道な研究でも私のような
突拍子も無い説を提唱出来る
可能性が存在しているので、
特殊性を求めるよりも前に、
基礎力が重要なのでしょう。
この一連の著述で歴史研究の
醍醐味を感じた人達によって、
新たな研究の流れが出る事を
期待して書いている所です。