土との交渉

草もマトモに生えなかった場所に
穴を掘りサツマイモを植えたら、
雑草が生えるようになりました。

去年はツユクサが繁殖したので
美味しく頂いていたのですが、
今年はカラスノエンドウですね。

大気から窒素を取り込んで
土の養分にする優れ物で、
可愛い話を咲かせる上に、
食べると美味い雑草です。

早い内い食べないと虫がつき、
虫料理まで食べる羽目になる
リスクがあったりしますが、
ネットで様々な調理法を探し
試して食べている最中です。

普通に湯がいて醤油をかけたり
胡麻油と醤油で炒めたりと、
美味しい料理は色々あります。

しかし同じ土なのに年によって、
植生が変わるのは興味深いですね。

土壌微生物などの変化も含めて
様々な説明が出来るでしょうが、
吉田神道の話を思い出します。

吉田神社の神主は神々との
ネゴーシエータとして活躍し、
民の要望を通したそうです。

特定の農作物を作りたいのに
土地の神が嫌いな植物なので、
不作にする事があったそうです。

その神に正一位の位を与えて、
偉い神様なのだから民の声を
聞かなければいけませんよと
寝技に持ち込んでいたそうで、
興味深い話ではありますね。

土地の雰囲気が変われば
微生物等にも影響を与え、
植生も変わりそうですが、
土との関係をどう作るかが
案外重要かも知れません。

昔は農業を始める前にも
地鎮祭が行われており、
当然のように農耕祭祀も
行われていましたね。

農耕祭祀で甘酒を土にかける
詩が残されているようですが、
甘酒は微生物の餌になるので、
相応の意義はあるでしょう。

しかし収穫を自分達だけで
独占してしまうのではなく、
土とも喜び会える関係を
構築するための宴会なら、
頑張ってくれそうな気も
しないでもありませんね。

折角の自家栽培であれば、
楽しめるに越した事はなく、
土と対話する気分を味わう
醍醐味まで追加されるなら、
趣味としては上々です。

土からも有益な微生物を
接種出来るのであれば、
健康に非常に良い行為に
発展していきますが、
健康に悪い微生物達が
繁殖するなら問題です。

土は腸に似ていると言われ、
腸内環境も感情に左右され
腸内細菌も変化します。

古代祭祀の完全な復元は
難しいと思われますが、
その心は純朴なもので、
当たり前の感覚であった
可能性は高そうです。

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