笛を吹くと鬼が来る

以前、花祭の関係者と話をしていた時に、
花祭の笛を吹くと鬼が祭が始まったと勘違いして
やって来るので祭の時以外は吹いてはいけないと
言われていた事を聞きました。

花祭の鬼の面は恐ろしい形相ではなく
人間臭くてどこかしらひょうきんな表情もあり、
声をかければ普通に対話してきそうな
独特の雰囲気があります。

邪馬台国の鬼道の鬼がこのような感じであったなら
先住民族の神々との関わりはここから推察すれば
ある程度までは理解出来るのでしょう。

花祭は観客が眺める祭と違って
神々とともに進めるものなので、
自然の神々などとも絶妙な関係が
邪馬台国では構築されていたのでしょう。

声を出す事の運動への影響を研究した
オノマペトと呼ばれるものがありますが、
花祭で培われた舞は仕事等でもいかされ、
舞の掛け声とともに動く事で
作業効率が上がり疲れにくくなるなら、
昔は祭の音があちこちで聞かれていたのでしょう。

小鬼が舞う最中に鬼の頭である榊鬼が登場すると、
粛然として鎮まりかえります。
榊鬼は伊勢の外宮の度会氏と対話するので、
本来の伊勢の祭祀はこのようなもので、
皇位継承も鬼神によりなされたのでしょう。

兵庫県の高御座山で皇位継承の秘儀が行われたと
偽書とされている九鬼文書に記されていますが、
周辺地域にも安曇族の痕跡が見受けられます。

高御座神宮には鬼門八神とウシトラコンシンが
御祭神として祭られていると言う事は、
古代にはここでも花祭に通じる祭祀が
行われていた可能性があります。

徐福が儒教の失われた経典である『楽経』を
古代日本に持ち込んだ可能性は高いですが、
楽経の内容は不明とされており、
他の文献の記述から断片的にしか分かりません。

他の文献には音楽と政治、軍事、教育、祭祀などの
多分野における関係が記されており、
音楽で運命を変えられたりする記述もあります。

古代アジアでは鬼神の祭祀が残されていた事が
様々な文献に記述として残されていますが、
生きた祭として残っているのは花祭くらいでしょう。

奥三河の芸能の研究をする事で失われた楽経の
様々な生きた痕跡が見つかる可能性は
高いのではないでしょうか。
古代の音楽には神々を喜ばせるものもありますが、
生きた事例を見られるものは数少ないのが現状です。

コロナでリモートワークが進み
田舎に移住したいと考える人が出てきても
奥三河の祭や歴史的価値の認知度が低いと
そもそも選択候補にすら入りません。

最古の研究が最先端の研究に繋がりかねない
古代日本の文化遺産の価値の燐辺は
執筆活動で提供していますが、
実際に触れる事で得られるものは
計り知れないものがあるでしょう。

笛を聞いて鬼の来る気配を感じられるなら
何かを感じさせるものは他にもあるのでしょう。
邪馬台国に通じる古代日本の伝統文化に
深い関心を抱いている人であれば、
奥三河への移住をして伝統芸能を習うと
得られるものが多いと思いますよ。

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コメント

  1. みずっちゃん より:

    「夜に笛を吹いてはならない」と祖父母から注意されたことを思い出しました。日中でも学校の宿題のリコーダーの練習を嫌がっていました。「鬼が来る」と言っていたような‥子供ながらに理不尽さを感じたものの、白山麓の寒村出身の祖父母の嫌がり方に有無を言わせない底知れない迫力がありました。お彼岸というか敬老の日というか‥不思議なタイミングを感じました。

  2. Katsuyoshi より:

    白山出身なんですか、新羅や三遠との縁もありそうですね。
    鬼の祭は三遠のみでなく北九州にも残っていますが、研究資料はストック出来ているものの執筆中の本が書き終わっても他にも課題があるので何時になるかは微妙です。
    本を一冊書いても儲けどころか経費すら賄えなかったりブログもサーバーコストもかかるので、もう少しビジネス的な部分を何とか出来ればもっと楽に進められるんですが。

    • みずっちゃん より:

      神話のお話、雑草のお話‥混沌として暗くて、ギラギラねっとりした話題が多い中、どこか懐かしく、面白く新鮮です。ちょっと難しいところもありますが、忘れかけていた大切な何かを思い出すきっかけになっている、不思議な魅力があります。名古屋、愛知、静岡方面に出て、高速道路を走るだけでも、不思議と元気になれるのは、単純に日照時間が長いだけではない感じ‥ラテン的な明るさというか‥太古から大地のエネルギーベルトのような印象です。その秘密に少し触れることができる‥まったく答えになってはいませんが、私は楽しく読まさせていただいています。

  3. Katsuyoshi より:

    三遠には隠された歴史がありますが、浜名湖周辺から優秀な企業が多数輩出されているのも、現代にまで影響を及ぼす何かがありそうですね。
    これを有効活用すれば日本の立て直しにも多大な効果が出ると思っています。