ヒト以外の種の遺伝子工学に関する連邦倫理委員会

1998年、スイス連邦議会によって
ヒト以外の種の遺伝子工学に関する連邦倫理委貝会が
設立されたそうです。

数十年間に集められた科学的デ—タの検討から、
2008年末に提出された報告書のタイトルには
「植物に関する生命の尊厳  ー
植物自身の利益のための植物の倫理的考察」
と記されていたそうです。

インド科学の父とされ植物学にも精通した
ジャガディッシュ・チャンドラ・ボ—スは、
植物と動物は根本的に同じであると主張します。

これらの樹木は我々と同じ生命をもっており、
食事をし、成長し、貧困にあえぎ、苦しみ、傷つく。
盗みをはたらく事もできれば、助けあう事もできる。
友情を育むこともできれば、
自分の命を子供達のために犠牲にする事もできる。

西洋では動物が理性をもたない機械とされ、
先進国で動物の権利を保護する法律が制定された様に、
スイスの生命倫理委員会は、倫理学者、分子生物学者、
ナチュラリスト、生態学者らが満場一致で合意し、
植物にも権利を認める流れが出たそうです。

日本は江戸時代に草木供塔を建てているように、
世界に先立ち植物との関係を築いていました。

儒教では道理に沿った行為を積み重ねる事で
性に至るとされているので、
科学ではなく万物に宿る仏性を悟る事で
西洋の先取りをしていたのでしょう。

化石燃料などの採り尽くせば終わるものでなく
太陽光を得て自然のサイクルに合致した植物を
多分野で高度に活用してきた江戸の思想は、
世界に誇るべきものがあったのでしょう。

明治維新以降、江戸より前を切り捨ててきましたが、
海外から言われて自国の文化を劣ったものと考えるのは
あまり宜しい事ではないのでしょうか。

二宮尊徳も西洋に先駆けて信用組合を作り、
経済学でも西洋より前に言及された理論もあります。
もう一度、自国の歴史を見直す事で得られるものは
想像以上に大きいのかも知れません。

自然との共生も西洋的な流れだけでなく、
東洋と西洋の融合したヘレニズム文化のように
東洋の叡知も踏まえて進めていく流れを出すには、
東西の中心である三遠でモデルケースを出すのが
歴史的にも有益だとすれば思っています。

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