三ヶ日の神社をまわっていると、
弓道場がある所を複数見かけますが、
神道と弓道の関係は深いのでしょうか。
古の弓道についての詳細な記述には、
儒教経典の『礼記』に「射儀」があり、
中々に面白い事が書いてあります。
マツリゴトに関わるのに弓で判断され、
上下左右にブレず真ん中に当てるのは、
中庸の徳に通じているそうです。
「中る」と書いて「あたる」と読み、
前後左右に体がブレずに中心軸を立て、
物事の本質を貫く事は政治に通じます。
職務に関わる詩を歌いながら撃ち、
職務への姿勢が弓に影響するのを見て
人事の考慮がなされたそうで、
文武両道も現在思われているより
別の側面があったようですね。
孔子曰く君子は弓で争えだそうで、
マツリゴトのみでなく経営にも
深く関わる要素がありそうです。
神道と儒教の関係は深かったので、
中世の神道を理解するには、
聞きかじりで分かった気にならず、
儒教経典を正確に理解する事が
必要になってくるでしょう。
儒教の全体像を理解できる文献は
あるにはあっても少ないですが、
儒教を語るなら論語だけでなく、
五経にざっくりとでも目を通すのを
最低ラインにして欲しい所です。
経営者がゴルフをしながら、
様々な会話をする事がありますが、
ゴルフは元々自然の貧しい場所で
羊飼いが石を杖で飛ばしていたもので、
豊かな自然を壊して行うものではありません。
弓道の価値が再認識されれば、
経営的にも良い影響を与えそうですね。