行基出生の地にとされる四方浄では、
長興寺に秘仏薬師三尊が古来より保存され、
左脇に日光菩薩・右脇に月光菩薩が侍すと
言われてはいますが見た事はありません。
黄泉の国から逃げたイザナギが
左目を洗うと天照大神が生まれ、
右目を洗うと月読命が生まれ、
鼻を洗うとスサノオが生まれますが、
薬師如来はスサノオなのでしょうか。
薬師堂如来は『三遠式銅鐸と古代出雲』に
インドの古代神であった事を書きましたが、
徐福経由で持ち込まれたギリシャ神話が
古事記に影響した説は何度も書いています。
阿弥陀如来がミトラ神に由来すると
検証した記事を書いた事がありますが、
薬師如来は本来はミトラとペアの
偉大な神として信仰されていました。
ゾロアスター教がミトラを取り込む事で、
一神教のミトラが生まれる事になり、
信じれば救われる釈迦の教えと関係ない
阿弥陀如来信仰に連なるのであれば
四方浄にも新旧二つの勢力の関与が
存在した可能性がありそうです。
一神教の影響を受けた古事記では
太陽神のみが重視されており、
星神や月神は低い扱いですが、
ギリシャ神話の三神は同クラスの
記述がなされていますね。
徐福が薬師如来像を持ち帰ったと
伝承されてはいるのですが、
仏像が造られるようになったのは、
もっと後の話とされてはいます。
四方浄は四如来に囲まれますが、
薬師如来像の祀られる場所は
特殊なものが見受けられ、
鬼の登場するひよんどりも、
ここで行われますね。
さて、これが法隆寺の謎に
大きく関わる事について、
行基の本に書いておきました。
法隆寺の御本尊は薬師如来で
薬師三尊も祀られていますが、
詳しく書くと色々あるので、
詳細は本を読んで下さい。
法隆寺でも鬼の祭が行われ
行基の痕跡が抹消されたなら、
法隆寺も鬼道の寺院であり、
邪馬台国祭祀の実相を
追及するためのヒントを
訴えかけている事になります。