土の治療

以前までの野菜作りでは、
病気の株を根から引き抜き、
畑の外に持ち出し処分する
手法が用いられたそうです。

激しい症状の株を生のまま
土の中に鋤き込む事により、
活動中で無防備な病原菌が
これを餌にする微生物に
分解されるそうです。

病気の株を乾燥させると、
分解されにくくなりますが、
病原菌を食べる微生物が
大量に繁殖する事により
抗体が出来るのであれば、
逆転の発想ですね。

根こぶ病、軟腐病、青枯病、
ウイスルが原因の病気など、
鋤き込むと病状を悪化させる
病気も存在するそうですが、
正しく医療行為そのものです。

人間でも中二病は感染率が高く
治療が難しい厄介な病気ですが、
言動が痛々しいだけで無害なら
飼い慣らすのも一つの手ですね。

善玉菌を増やす等の様々な方法が
存在してはいる様なのですが、
地霊と呼ばれる様に生命体として
扱う必要のある存在なのでしょう。

近代農業は肥料がメインで
微生物や菌の働きを度外視し、
生物より工業製品の製造と
同様の見方としてきました。

炭を活用すると善玉菌が繁殖し、
ガラス等で炭から隔てても
成長促進の効果があるそうで、
深い穴を掘り大量に炭を埋める
農法も存在しているようです。

遠赤外線の効果かは知りませんが、
微生物も含めて肉眼では見えない
繊細な領域が重要な働きをするのも
人体と土との共通性ですね。

人の耳には聞こえないからと言って
自然界で認知されない訳でもなく、
蛇などは中途半端に生殺しにすると
人に聞こえない声で仲間を呼ぶので、
危険であるとも言われています。

動物や虫なども人間に聞こえない
意志疎通を行っている可能性は、
観察していれば感じ取れますね。

どちらかと言うと武術などの
身体言語に近いのが農耕なので、
言葉ではなく体で理解する
知恵を育む必要が出てきます。

子供の頃は土で遊ぶのが楽しくて、
触っているだけでも良かったのは
微生物と遊んでいたからなのか、
一緒に遊ぶと元気になるのは、
人も土も同様なのでしょうか。

土から離れ心身を病んだ現代人が
昔は仲良くしてきた土との関係を
取り戻す事により得られる物は
食べ物以外にもありそうですが、
病んだ土にも癒しを与えそうです。

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