アエノコト

詩経には田の神への儀礼が
書き残されてはいますが、
現代日本にも田の神の祭が
継承されているそうです。

古くから奥能登地域の農家に
伝承されてきた田の神の祭は、
“あえのこと”と呼ばれます。

12月15日には田の神様を
家に招いて一年の収穫を感謝し、
春まで家の中で過ごしてもらい、
2月9日春に五穀豊穣を祈願して、
田の神様を田へと送り出します。

田の神様は夫婦一対とされ、
能登の自然から獲れた地物を
二皿づつ用意するそうです。

田の神様が乗った若松様を
田の土に差してその周辺に
御神酒(甘酒)を撒きますが、
甘酒を用いるのは古代中国と
共通の部分がありますね。

目には見えない田の神様を、
あたかも存在しているかの様に
扱う祭祀とされていますが、
詩経では田の神役が登場し、
規模も家単位ではありません。

古代中国の田の神の祭祀とは
違う部分が大きいものの、
現代人が忘れた農耕の姿を
思い起こさせてくれます。

一般に言われる自然との調和や
持続可能な開発等の概念と違い、
人間を最上位に置いた慢心が
感じられないのが良いですね。

自然の力がなければ成り立たない
豊かな恵みに対する感謝は、
迷信として片付けるには惜しい
大事な何かを残していそうです。

自家栽培でここまでキッチリと
祭祀を行う必要があるかは
分からない所はありますが、
恵みに対する感謝の気持ちを
形にするのは良い事でしょう。

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