現代の日本にいると感じなくとも
世界的には多くの飢餓が存在し、
一口に飢餓と言っても経済的飢餓と
構造的飢餓に分類されています。
これは国連食糧農業機関(FAO)で
用いられている専門用語であり、
症状が似ていても原因が違えば、
処方も変わる事になります。
経済的飢餓は突発的で急激な一過性の
経済的危機により発生する飢餓とされ、
台風や干ばつ、戦争などによって
引き起こされる飢餓の事を言い、
食料援助などに価値が出ます。
溝造的飢餓は長期に渡る飢餓を指し、
経済発展の遅れによる低い生産能力、
給水設備や道路等のインフラの未整備、
住民の極度の貧困などを原因とする
内因的な飢餓を指しています。
下手な食料支援により農家が衰退し
自立出来なくなる問題もありますが、
ビタミン欠乏症や小児栄養失調症で
じわじわ死んでいく姿を見るのは、
心の痛む話ではありますね。
社会構造の歪みは一国のものでなく
グローバル経済と密接に関わるので、
勝ち組の中にいるから大丈夫だと
タカを括れるかは微妙な話です。
この歪なシステムはイギリス主導の
文明により引き起こされた物で、
世界史を洗い直さないといけませんが、
一定段階以降の歴史は知られていても、
それ以前が隠された状態にあります。
歴史は現代を映す鏡でもあるので、
その認識を違えれば解釈も変わり、
対策も間違える事になりかねません。
私が古代史について書いているのも、
この部分に密接に関わっているので
過去の話として終わりに出来ない
問題の根であるからですね。