道真公が怨霊扱いされた後は、
学問の神として有名になっており、
江戸時代の寺子屋では天満天神を、
手習学問の神として尊崇したそうです。
天神が筆道の守護神とされた事は、
菅家伝拾遺寔録、荏柄天神縁起、
是等に集めたる御伝を拝し奉りて
涙をこぼさゞる人は筆を折り
硯をくだきてやむべきのみ。
と五十嵐好篤の『天朝墨談』に見えますが、
日本国中大小之神紙氏神白山大権現別而天満天神
梵天帝釈西大天王総日本国中六十余州
大小神祇殊天満大自在天神部類眷族
(維新前菜京市私立小学校教育法及維持法取調)
と書法伝授の誓約文に記されています。
ここで引っ掛かるのが白山大権現ですが、
花祭に関わる神である事は本に書きました。
白山は先住民族の祭祀に関わり、
開山が役小角の同期とされる
泰澄とされていますね。
寺子屋では天満天神を信仰して
一心不乱に学習する事により、
業は上達し人格は向上するとし、
寺子屋運営の一切は天満天神を
中心として行われたそうです。
知識や技術だけでは末節なので、
それを用いる基幹の姿勢や見識、
人格の高さにまで関わるのが
寺子屋教育の特徴ですが、
邪馬台国の教育のレベルを
察する事は出来るのでしょうか。