近世中期の天神信仰に室鳩巣があり、
木下順庵の門人であった鳩巣は、
後に新井白石の推挙によって
幕府の儒官となった学者です。
延宝九年(1682)二月に記した
鳩巣の学問の誓いを述べる
「祈菅神自警文」の中に、
天神信仰を見る事が出来ます。
自今以往、身心動静、維神是依、
莫所顧慮、願重庇庥、監護弱質、
使能自成立以終素志
実我儒之先師、為本朝文学之祖。
方今天下衆庶、莫不尊信。
と天神信仰が庶民にまで
広がっていた事が分かります
江戸の教育水準の高さは、
今さら述べるまでもない
世界トップクラスであり、
明治維新以降で飛躍した
原動力となった物です。
知識や技術を使いこなす
人としての基幹を培う
古の教育の根底部分に
鬼道が存在していたなら、
邪馬台国の教育水準も
伺う事が出来そうです。
江戸が世界的にも高度な水準で
運営されていた事は有名ですが、
天神信仰の寄与が多大であれば、
現代的価値も高そうです。