阿保親王の軍

阿保親王の嘉智子への密告により
伴健岑・橘逸勢らの謀反が発覚、
健岑・逸勢は近衛により捕えられ、
刑具を付け収監されたそうです。

話はここで終わる事なく、
左右京職は街巷を警護し、
京への五道が封鎖されます。

五道とは宇治橋・大原道・大枝道・
山埼橋・淀渡を指していますが、
大規模な動きに出ていますね。

伴健岑・橘逸勢の両者は共に
低い経歴の持ち主とされており、
大それた事を行えるだけの
力量がある様には見えません。

しかし阿保親王が強大な
軍事力を保持していたなら、
密告などしてなおらず、
彼らと組んでいたとする方が
文脈的には通りそうです。

阿保親王についての隠蔽を
行う意味があったとすれば、
軍事的な色彩が濃そうな
気配が漂っていますね。

伴健岑と橘逸勢の素性も
隠蔽された領域が存在し、
伴氏も軍事と関係する
重要な氏族とされます。

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