羅山の『神道伝授』

林羅山は『神道伝授』を記したとされ、
ここに彼の神概念を見る事が出来ます。

冒頭の「一、神道伝授」において、
神は天地の霊で形無く天地に満々て
常に存在しているとしているので、
人格神と言うより太極の様な概念で
語っている可能性がありそうです。

「六十六、神之根本」を見ると、

神ハ地ノ根、万物ノ体也。
神ナケレバ天地モ滅、万物不生。
……此根有故ニ、人モ生、物モ生。
……是ヲ無色形ノ神ト云。

ここに見られる神は個別の神でなく、
ある意味で般若心経の空に近い様な
根元領域に関わるなにかですね。

羅山より前に中世の神道家達は、
伊勢神道・吉田神道を通じて
神を天地万物に超越する存在とし、
天地万物の根拠をなす本体として
説明して来た事は私より前から
研究されて来た事ではあります。

羅山が主に継承した吉田神道では、
1500年周辺に吉田兼俱がこの神を
大元尊神として祀ったとされます。

江戸幕府がこの様な神概念を持ち
これをベースに経営をしたのなら、
江戸のイメージは大きく変わります。

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