吉田神道の神宝

吉田神社に参拝に行きましたが、
やはり実地は得られるものがあります。
その場の雰囲気から得られる情報は、
本を読んだだけでは分かりません。

とは言え本から得られるものも多く、
吉田神道の本も地元では少ないので、
『唯一神道名法要集』だけ読みましたが、
やはり面白い事が発見出来るものです。

この本には神の定義なども書いてあり、

器界生界 山河大地 森羅万象 一切神霊

とアニミズム的な世界観を提示していますが、
宝とは何かと質問されて答えた部分に

十種之神財也是則修真妙行之霊寳也

とあるのを見つけました。

十種神宝は天孫降臨した饒速日命の
神宝とされているのですが、
神武天皇以前のヤマト王権において
三種神器に対応する神宝を扱うのは、
鬼道に関係していると見て良さそうです。

外宮の度会氏の祖神も饒速日と共に
天孫降臨をなしたとされており、
古代の鬼道により連なる神道を
復興させようとした可能性を
垣間見れるのではないでしょうか。

長膸彦の娘を娶って神武天皇に寝返ったと
古事記に記された饒速日命ですが、
神武東征自体がモーゼのとヨシュアの
シナイ半島侵攻が元ネタなので、
長膸彦の伝承自体も怪しいですね。

古代ヤマトは天から降臨した天孫が
国を拓いて統治したとされたなら、
これに連なる外宮の度会氏が提唱した
伊勢神道に根拠を持つ吉田神道が
神道界に君臨してきたのは、
鬼道が日本を支えてきたとしても
差し支えない話ではないでしょうか。

饒速日命はどこに降臨したのでしょう。
一応目星はつけているのですが、
まだ出すには早そうですね。

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