天神信仰と神道のの成立

神社の建て替えの費用が不足し、
寄付を呼び掛けているのを見ると、
地元の意識が見えて来ますね。

行政と話をしていた時にも
似たような事を聞きます。

社長を集めて出口を塞ぎ
現状の問題を説明して、
全員が対策した方が良いと
手を上げるのを確認し、
誰が金を出すかを聞くと
誰も上げなかったそうです。

行政の信頼度もありますが、
それぞれがどれだけ出すかを
聞いた方が良さそうではあり、
誰かを生け贄にする形では
流石に酷い感じはします。

地域の全世帯が毎月参拝に行き
百円でも賽銭をしているなら、
経費を賄うのに十分な気も
しないでも無いのですが、
誰かに数十万を出させるより
余程健全な感じではあります。

これが江戸時代であったなら、
地域の意識も随分と違って
ここまで困窮する段階まで
落ちてすらいなそうです。

神社に参拝に行った時に、
誰かに押し付けようとする
姿勢を見られてるのなら、
頼み事をして動いて貰える
算段はあるでしょうか。

菅野道真公は神について、
誠の道にさえ叶っていれば
祈らずとも守るとしますが、
この段階では伊勢神道が
成立していない状態です。

と言う事は神道としての形が
現代で認識される以前の形態に
天神信仰が関わった事になり、
日本の神道史から外せないのが
天神の研究と言う事になります。

伊勢神道に直結する歴史的事象に
志多羅神上洛事件がありますが、
天神の神輿を担いでいる事から、
神道成立に密接に関わっています。

石清水八幡宮の建立についても
非常に多くの謎が存在しており、
源氏がここを信仰した事から
頼朝による伊勢神道の隆盛に
繋がっている事を考えると、
神道と天神は切り離せません。

鬼道である花祭を疎かにする人が
神道を語る資格がないレベルで、
天神の扱いは慎重を要します。

道真編を無料で提供しようとした
動機の一つがここにあって、
有料会員に限定公開するよりも、
大勢が認知して文化を尊重する
動きを出す方が良いとの判断です。

私が収益を全額寄贈するよりも、
読者が各々少しでも動く方が、
長期的・総合的なメリットが
遥かに大きいと思われます。

調査や執筆の経費に使う方が
直接寄付するよりも良いのなら、
目先より大局を取りますね。

事前に周辺を説明をした上で
記事を無料公開しているので、
読者は神社や祭の保護等にも
一定の責任が出る事を覚悟して
読み進めて欲しいと考えます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする