ラクシュミー

吉祥天はヒンドゥー教のラクシュミーが
仏教に取り込まれ天部とされた女神ですが、
ヒンドゥー教ではヴィシュヌ神の妃であり、
愛神カーマの母ともされています。

仏教では父は徳叉迦(とくさか)、母は鬼子母神、
夫は毘沙門天、妹は黒闇天とされていますが、
徳叉迦、鬼子母神、黒闇天を調べると、
ロクでもない神々と伝承されていますね。

これらの天部は釈迦の仏教とは何ら関係なく、
大乗仏教において語られる神々ですが、
それ以前にアショーカ王が仏教を初めとして
様々な宗教に相互研鑽をさせており、
その段階で多くの神々がリンクしています。

後に大乗仏教が自分の事しか考えていないと
徹底的にこきおろしたのがアショーカ王の
説一切有部とされている事から考えると、
吉祥天もアショーカ王の仏教では輝ける神で、
後に大乗から悪く言われた一柱なのでしょう。

アショーカ王の仏教は徐福が持ち込み、
飛鳥仏教として栄えていた事については、
『三遠式銅鐸と古代出雲』に書きました。

菅原家の吉祥天信仰は古代出雲に由来し、
土師氏がこれを保持してきたのか、
道真公は天台密教との関係までしか
語られる事は殆どありませんが、
それ以前の領域にも関係しそうです。

鬼子母神の鬼の字は上の点が無く、
この字は豊橋の鬼祭でも使われますが、
九鬼文書を残す九鬼家の鬼の字も、
上に点がなくカミと呼びます。

邪馬台国の鬼道にも通じそうな
深層が見え隠れしていますが、
壬申の乱で滅ぼされた邪馬台国の
祭祀氏族の流れを継いだなら、
菅原家はこの周辺についての
深い認識があったのでしょう。

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