円仁と五台山

五台山に到着した円仁が
最初に中台の頂上に行くと、
南側はに三つの鉄塔が聳え、
武則天が五台山の鎮めとして
建てた物と伝えています。

中間の塔は四角で高さは一丈程、
両側の塔は円形で高さ八尺(2.49m)、
鉄塔の北の四間(柱間四つ)の堂には
文殊菩薩等の仏像があったそうです。

この文殊菩薩は岩戸開きの本に
色々と書いておきましたが、
アショーカ王の仏教に関わる
重要な存在とされています。

彼の仏教を自分の事しか考えない
小乗と非難している勢力は、
武則天の信仰した大乗仏教で、
鎮めとして鉄塔を建てたのは
矛盾を感じさせる所ではあります。

武則天については行基の本に
詳しく書いておきましたが、
宗教を保護していたは割には
残虐な政治を行っており、
日本にも密接に関わります。

この段階から不穏な気配が
漂っては来るのですが、
円仁が経験した大事件は、
ここに深くリンクします。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする